うつし世はゆめ

旅行記ほか、日常生活で感じたことなどを徒然と。

2013-01-01から1年間の記事一覧

ピアノが死ぬ日

ピアノの寿命は100年なのだという。 それもきちんと手入れをすれば、という話で、なんの手入れもしなかったらせいぜい30年。 もう寿命がきて、ピアノとしての機能を失い、誰も弾かなくなったような古いピアノがいつまでも置いてある・・・という家もあ…

なにもない日

2~3週間に一回くらい、とにかくなにもしたくない、家を出たくない、誰とも会いたくない、という日がある。今日がそんな日だった。 そんな日はできるだけ遅くまで寝ている。昼近くになって、もうこれ以上は寝られない、となってからやっとベッドから這い出…

そして父になる

「血は水よりも濃い」のか、「生みの親より育ての親」なのか──。 是枝裕和監督『そして父になる』を観た。ある日突然、6年間育てていた息子が、病院で取り違えられた他人の子だとわかった二組の夫婦。6年間育てた他人の子をとるか、それとも見知らぬ自分の…

真夜中の弥次さん喜多さん

こまばアゴラ劇場にて、KUDAN Project『真夜中の弥次さん喜多さん』を観る。 しりあがり寿原作の漫画を舞台化したもので、天野天街が脚本・演出を担当。初演は2002年。 私は今回が初見だが、KUDAN Projectの作品は『美藝公』を観ている。それも小熊ヒデジと…

エレガントな飲み方

「なんだか、飲み方が随分エレガントになったねぇ」 10年ぶりに会った友人が、開口一番そう言った。 そのとき私は、席につくやいなや頼んだ白ホッピーをグラスに入れてかき混ぜているところだった。店に着くなりホッピーセットを注文して飲む、というのが、…