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若さ

4月に入社する新入社員4人の話を聞く機会があった。

新卒4人と60代の部長の座談会、という企画。

4人は全員1991年生まれ。

優秀な人たちなのだが、まるで気負いがなく、のびのびとしている。

取材とか撮影というのも初めてだというが、緊張なんてまったくしておらず、リラックスして楽しんでいるかのよう。

4人はすでに顔見知りらしく、撮影の合間にわいわい雑談している。

な、なんなんだ、この余裕は。

私が若いころは(というか今でも)、取材とか撮影されるなんてことがあったらテンパってたし、初めて会う人の前に出るだけで緊張してただろう。

もちろん彼らは、厳しい就職戦線を勝ち抜いてきた、優秀かつコミュニケーション能力(この言葉キライなんだけど)のある、大手企業で求められている人材だ。

だけど、単に就職戦線で生き残るようないわゆる「エリート」というだけではなく、なんかみんなすごく無邪気なのだ。

頭のいい、創造性のある子どものような。

だけど、座談会が始まるとすぐ、みんな優秀なんだということがわかった。

なんていうか、自分の考えや言葉をきちんと持っていて、それを的確に相手に伝えることができる。

彼らの語る「夢」は、いかにも若者が口にしそうなものではなく、ちゃんと本人の言葉になっていた。

単なる「理想」ではなく、「自分になにができるのか」ということをとことん見極めようとしているかのような。

なんだろう、この年代の人たちの特徴なのだろうか?

頭はいいのだけど、オープン。

自ら動こうという創造性がある。

ゆとりを持って育てられたのかなあ。

そんな若者たちの熱い話を聞いていて、すごいな、今の若者は、と思った。

けれど、やっぱりそれは若者の言葉。

年を取ると、先が見えてしまうのだ。

若いころは、なにかちょっとした壁にぶつかるたびに動揺する。

でも年を取ると、何度もそういう経験をしているから、ちょっとやそっとでは動揺しなくなる。

「ま、そんなもんだ」と思うのだ。

図太くなる。

くよくよ悩んだり考えたりしなくなる。

考えてもしょうがない、とわかっているから。

若いときに抱いていた夢や理想がなくなったわけではないんだけどね。