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うつし世はゆめ

旅行記ほか、日常生活で感じたことなどを徒然と。

直島~豊島~高松~大歩危~高知の旅①

2月6日~9日まで、直島~豊島~高松~大歩危~高知を旅行してきた。

以下、忘れないうちに旅の記録を。

 

2月6日(金)1日目~直島~

 

今回の旅行は、瀬戸内海の島々(直島、豊島)、そこから高松へ渡り、大歩危の温泉へ行き、高知へ行くコース。

高知で2012年に亡くなった友人のお参りをするというのが目的だ。

せっかく四国へ行くのだから、以前から行きたかった直島へ行くことに。調べているうちに、その周辺の豊島にも行きたくなり、計画に加えた。

直島、豊島は、シャトルバスは1時間に2~3本、フェリーにいたっては1日3便ほど。

だから、行きたい場所をあらかじめ絞り、フェリーの時間はもちろん、バスの時間もあらかじめ綿密に調べてその通りに行動しなければならなかった。

一日目は、東京から直島へ。

まずは新幹線で岡山まで行き、そこから宇野港へ、そしてフェリーに乗って宮浦港(直島)へ行くというコースだ。

 

8:50ののぞみで東京を出た。12:15に岡山駅着。

その後、12:45発の宇野行きの電車に乗る予定だった。

30分ほど時間があったので、どうせなら、と思い、岡山駅のラーメン屋をネットで調べ、駅構内にある店へ行ってみた。

店は混んでいた。30分の間に食べられるだろうか?と思ったが、回転が早く、食べることができた。麺屋匠という店。たくみラーメンがすごくおいしかった!

 

直島では、ベネッセハウスに宿泊した。

宿泊料は高いのだが、安藤忠雄の建築で、「自然・建築・アートの共生」がコンセプトで、美術館とホテルが一体になっており、客室や館内の随所でアートに出会える。

敷地が広く、いくつかの棟に分かれている。私は緑の木々に囲まれたパーク棟へ宿泊した。

ベネッセハウスの宿泊客は、島内を走る専用のシャトルバスに無料で乗ることができる。それも大きな魅力だった。

 

宮浦港には14:45に着いた。14:55に、宮浦港からベネッセハウスのシャトルバスに乗り、地中美術館へ。

地中美術館は、安藤忠雄の設計で、建物のほとんどが地中の埋没された美術館。クロード・モネ、ジェームス・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が恒久展示されている。多くが自然光のなかで見られ、時間や天候、季節によって表情を変えるのが魅力だ。

順路も特になく、自由に見られる。

東京の美術館に慣れているから、順路もなく自由に見られるのは若干戸惑いがあった。中は結構広いし、迷ってしまったりも。

だけど、自然のなかに作品が展示してあるという、東京の美術館では味わえないダイナミズムさに圧倒された。

一つの部屋の展示数自体は少ないのだが、自然光でもっとも効果的に見せられる構図で、そのなかにいるだけでなんとなく満たされるような、厳かな気分になる。不思議な感覚だった。

この日は、ベネッセアートサイト直島の「地中美術館ナイトプログラム」に申し込んでいた。

地中美術館ナイトプログラムは、ジェームス・タレルの「オープン・スカイ」という作品を、日没前から日没後までの45分間見続け、空の色の移り変わり、照明の移り変わりを体感する、というもの。

「オープン・スカイ」は、白壁の四角い室内の天井に正方形の穴が開いており、そこから空が見える、という作品。正方形に切り取った空を室内から眺めるのは、不思議な感覚。

ジェームス・タレルの作品は「光」がテーマだ。自然の光をもっとも体感できる構図でデザインし、照明を当てて作品にしている。

ナイトプログラムでは、時間が経つにつれて移り変わる空模様を、照明を変えて見せていく。

空が暗くなるにつれ、照明も紫になったり、緑になったり、黒になったり、赤になったり、白になったりする。空の色と照明の色とで、不思議な空間が作り出されていく。それはその瞬間にしか味わえないもので、それがすべて「作品」になっている。

静寂のなか、45分間たっぷり「作品」を堪能した。

 

その後、ベネッセハウスのシャトルバスでホテルへ。私はパーク棟へ行く前にミュージアム棟で降ろしてもらい、ベネッセハウスミュージアムを鑑賞した。

ベネッセハウスミュージアムは、館内の展示スペースはもちろん、客室や通路、屋外など、いたるところで作品を鑑賞できる。これはベネッセハウス全体にいえることで、私が宿泊したパーク棟でも、客室や通路や屋外のいたるところに作品が散らばっていた。作家自らが島を訪れ、設置場所を選び、制作したものも多いという。

私が行ったのは19時近くだったこともあり、ベネッセハウスミュージアムは私以外誰もいなくて、ゆっくり作品を鑑賞できた。

その後、またシャトルバスに乗ってパーク棟へ。同じベネッセハウスでも、棟が違うと歩いて10分ほどかかるため、バスに乗ったほうが早いのだ。もちろん、そのバスの時間もあらかじめ調べて、時間を合わせていた。

パーク棟へ着き、20時頃にチェックイン。

通された部屋は広く、アメニティも充実しており、室内にも作品があり、窓からは海も見えるという、最高の部屋。これでも一番安い部屋なのだ(安いと言っても一泊3万もする)。

夕食はベネッセハウスミュージアム棟の日本料理レストラン扇から、お弁当を取り寄せた。

このあたりはレストランがほかになく、コンビニさえないから、ベネッセハウスのレストランを予約するしかなかった。

しかし高かった。お弁当なのに5200円もした。

しかも、私は遅めにチェックインしたから、お弁当は冷めており、味噌汁も冷たくなっていた。もちろん中見は豪華だったのだが、それだけに冷めていたのがちょっと残念だった。

さらに、棟内には自販機さえなく、飲み物は室内のミニバーのみ。なんと缶ビールが1本600円もする。

高いよ、と思ったが、直島はコンビニが宮浦港に一軒あるだけだし、自販機ですらバスで行ったところにしかないという。

なんて不便なところだろう、と、都会に慣れている身としては思ったが、それも島のよさ、なのか。

結局、ミニバーでビールを2本飲んだ。

室内にはテレビがなく、ラジオしかない。それも島を、アートを体感せよ、というコンセプトだからだろう。

しかし、一人の夜はヒマである。

パーク棟には宿泊客が自由に使えるラウンジがあるというので、行ってみた。

グランドピアノがあり、コーヒーやお茶などの飲み物がセルフサービスで飲める。新聞もある。

行ってみると、誰もいない。

しかし、せっかく来たのだからと、ハーブティーを淹れ、座って新聞を読んだ。

しばらくすると、外国人の男性と日本人の女性のカップルが現れた。女性がやおらピアノを弾き始めた。サティのジムノペディ

正直下手だった。けど、いいピアノだからか、聴いているとそれなりにムードがある。

ああ、私は昔、この曲をもっとうまく弾けたな、もっと難曲でもすらすら弾けたんだ、と、女性のピアノを聴きながら思っていた。

女性はオシャレで、いかにも最先端といった感じの人だった。なにしろ彼氏が外国人である。

私はなんだか気おくれしてしまって、早々にラウンジを出た。

女性は今度はショパンノクターンを弾き始めた。やはり下手だった。

 

部屋には広いバスタブがあり、ゆっくり湯に浸かることができた。

この日は早起きしてあちこち移動したので疲れが溜まっていた。

しかも、次の日もまた早起きし、豊島へフェリーで渡ってあちこち歩き回り、またフェリーで高松へ行く、という強硬スケジュールである。

明日に備え、早めに寝た。ぐっすり眠れた。